キャプチャー・ザ・フラッグのルールと遊び方|旗取りゲームの陣地・牢屋の決まりを図解
- 地域:
- アメリカ
- タグ:
- 団体戦, 鬼ごっこ, 陣取り, 北米, 子供向け, 若者向け, パーティ
この記事の要点
- 人数
- 6–30 人
- 試合の長さ
- 1回10分以上(米国の休み時間向けの遊び方の目安)。旗を持ち帰るまで、または時間で区切る
- 道具
- 旗2本(布・ビブス・タオルでも可)と、陣地・牢屋の目印になるコーンやロープ
- 広さ
- 2チームが走り回れる広場を中央線で半分に分ける(決まった寸法はない)
このゲームはどんなもの?
キャプチャー・ザ・フラッグ(Capture the Flag)は、2チームが広場を半分ずつ陣地にして、相手陣の奥にある旗を取り、自分の陣地まで持ち帰ると勝ちになる陣取り鬼ごっこです。日本語では「旗取りゲーム」とも呼ばれます。 相手の陣地に入るとタッチされる危険があり、タッチされると相手側の「牢屋」に入れられます。攻める人・守る人・仲間を助ける人の役割分担が勝負を分ける、チームの作戦が光る遊びです。
米国では学校の休み時間やキャンプでよく遊ばれ、休み時間の遊びを広める NPO の Playworks も遊び方を公開しています。 似た遊びは古くからあり、1909年の米国の遊戯書『Games for the Playground, Home, School and Gymnasium』は、旗の代わりに棒を奪い合う「スティーリング・スティックス(Stealing Sticks)」を紹介し、「スコッツ・アンド・イングリッシュ」とも呼ばれ、国境の争いから生まれたのだろう、と書いています。 日本の小学校の体育でも、相手の陣地から宝を取る「宝取り鬼」が低学年の鬼遊びの例に挙がっています。
図:フィールドを中央線で半分に分け、それぞれの陣地の奥に旗、角に牢屋を置きます。長さ(緑の矢印)と幅(濃い灰色の矢印)は人数と場所に合わせて決めます。
必要な道具と準備
- 旗2本 — チームの色の布、ビブス、タオルなど。手で持って走れる大きさなら何でもかまいません
- 目印 — コーン・ロープ・ラインカーで、中央線、旗を置く場所(円)、牢屋(四角)を作ります。Playworks はコーンを使うやり方を紹介しています
- チームの見分け — ビブスや帽子の色をそろえると、誰が味方か分かりやすくなります
準備のときは、全員でフィールドを一周して、境目と牢屋の場所を確かめます。Playworks も、始める前に全員がルールと境目を知っているか確かめるよう勧めています。
フィールドの広さの決め方
決まった寸法はありません。広すぎると旗に誰もたどり着けず、狭すぎるとすぐ捕まって終わります。
| 人数(1チーム) | 広さの目安(考え方) |
|---|---|
| 5人くらい | 校庭の半面ほど。旗まで全力で走って数秒でたどり着ける長さ |
| 10〜15人 | 校庭の全面やサッカー場ほど。守りを抜けるすき間ができる幅 |
| それ以上 | 旗を2本にする、時間で区切るなどで調整する |
この表は運営の目安で、どの団体も数字を決めていません。数回遊んで、旗が取れる回と取れない回が半々くらいになる広さに直していきましょう。
推奨人数・年齢層
| 形式 | 人数 | 備考 |
|---|---|---|
| 少人数 | 1チーム3〜5人 | 牢屋なし(タッチされたら自陣に戻る)にすると回る |
| 標準 | 全体で10人以上 | Playworks は10人以上の大人数向けの遊びとしている |
| 大人数 | 全体で30人以上 | 1909年の遊戯書は Stealing Sticks を10〜30人以上の遊びとして紹介 |
- 走って追いかける遊びなので、ルールを理解できる小学生から大人まで楽しめます
- 体格差が大きいときは、タッチを「タグ(腰につけたひも)を取る」に変えると、ぶつかり合いが減ります
ルール
キャプチャー・ザ・フラッグは「相手陣の旗を自陣に持ち帰る」ことを競う遊びです。ここでは Playworks の遊び方を土台に説明します。
あそびかたの流れ(最小ルール)
- 2チームに分かれ、フィールドを中央線で半分に分けて、それぞれの陣地を決めます
- 自分の陣地の奥の円に旗を置きます
- 合図で始めます。相手の陣地に入ってよく、自分の陣地にいる相手はタッチできます
- 相手の陣地でタッチされた人は、相手側の 牢屋 に入ります
- 相手の旗を持って 中央線を越え、自分の陣地まで戻れたらそのチームの勝ち です
標準ルール(技を加える)
- 仲間を助ける — 味方が相手陣に入って牢屋の仲間にタッチすると、2人とも助かります。助けた人と助けられた人は、タッチされずに歩いて自陣へ戻れます。1回に助けられるのは1人までです(Playworks)
- 旗を持った人がタッチされたら — 旗は元の円に戻され、持っていた人は牢屋に入ります(Playworks)
- 守りの距離 — 旗の円や牢屋を守る人は、その境目から2フィート(約60cm)以上離れていなければいけません。張りついて守るのを防ぐためです(Playworks)
- 旗の円は安全地帯 — 相手にタッチされずに両足を旗の円に入れたら、そこにいる間はタッチされません。出るタイミングを計ってから中央線を目指します(Playworks)
図:左は相手陣でタッチされて牢屋へ行くところ。右は仲間が牢屋で味方にタッチして助け、2人で歩いて戻るところです。
公式競技ルール
キャプチャー・ザ・フラッグには、統一された公式ルールや競技団体はありません。学校・キャンプ・グループごとに決まりが違います。確かな資料に残っている決まりには、次のようなものがあります。
- Playworks(米国の休み時間の遊び) — 上の標準ルールのとおり。タッチは「チョウの羽のような軽いタッチを背中か肩に」と決め、転ばせるような強い接触は危ないタッチだとしています
- Stealing Sticks(1909年の遊戯書) — 陣地の奥のゴールに棒を6本置き、相手のゴールに着いたら1本を持って帰れます。棒を持って帰る途中と、捕まった仲間を助けて戻る途中はタッチされません。味方が1人でも捕まっている間は、棒を取れません。相手の棒を全部取ったチームの勝ちです
- 学校の体育(日本) — 小学校学習指導要領の解説は、低学年の鬼遊びとして「宝取り鬼」を挙げ、苦手な子には宝の数や置き場所を増やす、陣地の形を変えるなどの工夫を例に挙げています
得点計算の例
点数はつけないのが基本で、旗を持ち帰ったら1回の勝ちです。何回か続けるときは、持ち帰った回数で勝ち負けを決めます。
図:左は旗を持ったままタッチされた場合で、旗は元の円へ戻ります(橙の矢印)。右は旗を持って中央線を越えた場合で、そのチームの勝ちです(緑の輪)。
- 例1:持ち帰って勝ち — 緑チームの1人が相手の旗を取り、追いかけられながら中央線を越えた。緑チームの勝ちです
- 例2:あと一歩でタッチ — 旗を持って中央線の手前でタッチされた。旗は元の円に戻り、その人は牢屋へ。ゲームは続きます
- 例3:3回勝負 — 1回ごとに旗と人を元の位置に戻し、先に2回持ち帰ったチームの勝ち、と決めておくと、休み時間でも区切りやすくなります
よくある反則・判定の迷いどころ
- 中央線の上でタッチした — 線の上はどちらの陣地か、始める前に決めておきます
- 強く押した・引っぱった — タッチは軽く背中か肩に。転ばせるような接触は反則にします
- 牢屋の見張りが近すぎる — 牢屋や旗の円から2フィート(約60cm)以上離れて守ります(Playworks)
- 旗を投げた — 基本は手で持って運びます。投げてよいことにするアレンジもありますが、その場合も中央線は持って越える、と Playworks は決めています
- フィールドの外に逃げた — 外に出たらタッチされたのと同じ、などと決めておくと、もめごとが減ります
楽しむコツ
初心者がつまずきやすい点
- 全員で攻めてしまう — 旗も牢屋もがら空きになり、すぐ取られます。「攻め」「守り」「助け」をはじめに分けておきましょう
- 1人ずつ突っ込む — 守りにすぐ捕まります。2〜3人で同時に入ると、誰か1人が抜けやすくなります
盛り上げる工夫
- 牢屋の手つなぎ — 牢屋の中の人が手をつないで外へ伸ばしてよいことにすると、助けやすくなります(Playworks)
- 全員解放 — 1人が牢屋にたどり着いたら全員助かる、にすると逆転が起きやすくなります(Playworks)
- 旗を隠す — 決めた範囲の中の「見えるけれど分かりにくい場所」に旗を置きます(Playworks)
- タグを取る — タッチの代わりに、フラッグフットボールのように腰のタグを取ります。学習指導要領の鬼遊びにも、タグやフラッグを取るやり方が出てきます
年齢別のアレンジ
- 低学年: 旗の数や置き場所を増やす、陣地の形を変えるなど、取りやすくします(学習指導要領の解説にある「宝取り鬼」の工夫)
- 人数が少ないとき: 牢屋をなくし、タッチされたら自分の陣地の奥まで戻ってから再開、にします
- 大人・キャンプ: 時間を長くとり、林の中など広い場所で。ただし、見通しの悪い場所は大人の目が届く範囲に限ります
日本で遊ぶときの工夫
学校・子ども会で遊ぶとき
- 小学校の体育では、低学年の「鬼遊び」の例に、陣地を取り合う遊びや宝取り鬼が挙がっています。用具の準備・片付けを一緒にすることや、場の安全に気をつけることも学習の内容です
- 運動会やキャンプの行事にするなら、審判役の大人を1チームに1人つけ、中央線と牢屋を見てもらうと判定がスムーズです
場所と安全
- 公園では、ほかの利用者が通らない場所を選び、遊具・池・段差のそばを避けます。公園ごとの利用の決まりは看板や管理事務所で確かめましょう
- 夏は休憩と水分補給の時間を決めて、時間で区切ります
- 雨上がりの芝生は滑りやすく、急に曲がると転びます。地面が乾くまで待つか、走らない「歩き」ルールで遊びます
よくある質問
Q. キャプチャー・ザ・フラッグと旗取りゲームは同じ?
同じ遊びを指すことが多いです。2チームが相手の陣地の旗を取り、自分の陣地へ持ち帰ると勝ちになります。地域やグループによって、牢屋の有無などの細かいルールは違います。
Q. 何人で遊べる?
1チーム3人くらいから遊べますが、10人以上いると役割分担ができて楽しくなります。少人数なら牢屋をなくすなど、ルールを軽くします。
Q. フィールドの広さはどれくらい?
決まった寸法はありません。1チーム5人なら校庭の半面くらいから始め、旗が取れすぎるなら広く、取れなさすぎるなら狭くしていきます。
Q. タッチされたらどうなる?
相手の陣地でタッチされたら、相手側の牢屋に入ります。味方が牢屋まで来てタッチしてくれれば、2人とも歩いて自陣へ戻れます(Playworks の遊び方)。
Q. ケガをしないためには?
タッチは背中か肩に軽く、が基本です。始める前に全員で境目を確かめ、押したり引っぱったりは反則にします。足元の悪い場所や遊具の近くでは遊ばないようにします。
もっと知りたい人へ
- Capture the Flag(Playworks、英語) — 米国の休み時間向けのルールとアレンジ
- Games for the Playground, Home, School and Gymnasium(Jessie H. Bancroft、1909年、Project Gutenberg、英語) — 「Stealing Sticks」「Prisoner's Base」の項
- 小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 体育編(文部科学省) — 低学年の鬼遊び(宝取り鬼)
- 関連: だるまさんが転んだ、クッブ、カバディ、フラッグフットボール — 鬼ごっこ・陣取りの遊びと、タグを取る競技
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