スパイクボール(ラウンドネット)のルールと遊び方を図解
- 地域:
- アメリカ
- タグ:
- 少人数, 球技, 北米, 若者向け, 競技性高
この記事の要点
- 人数
- 4 人
- 試合の長さ
- 21点先取・2点差(公式は15点か21点、2ゲーム先取)
- 道具
- ラウンドネット(セット)とボール。空気入れと予備球も
- 広さ
- 公式はセット中心から半径8.5m(直径17m)。芝生や砂浜が向く
このゲームはどんなもの?
スパイクボール(Spikeball)は、1989年に米国のジェフ・ナーレク(Jeff Knurek)が考案し、 2008年に Spikeball Inc. が道具の製造と普及を始めてから広まった屋外球技です。 競技としての名称は Roundnet(ラウンドネット) です。
ルールはバレーボールに近く、トランポリン状の 円形ネット を地面に置き、 4人(2 vs 2)が周りに立って、ボールを ネットに叩きつけて 打ち返し合います。 1チームのタッチ数は 3回まで。3回以内にネットへ打ち返せないと相手の得点です。 サーブのあとは自分の陣地がなく、4人がネットの周りを360°動き回るのが特徴です。
米国の大学キャンパス・ビーチ・公園 を中心に普及し、いまは 国際ラウンドネット連盟(IRF) が国際ルールを定めています。 IRF 主催の 世界選手権 も開かれ、2024年大会はイングランドのギルフォードで行われました。
図:左がコート全体、右が中心部の拡大です。濃い灰色の矢印が外周までの 8.5m、橙の矢印がセットの縁からサーブラインまでの 2.13m、緑の矢印が中心から No Hit Zone の線までの 100cm です。
スパイクボールとラウンドネットの違い
同じ遊びです。スパイクボール(Spikeball) は Spikeball Inc. という会社のブランド名で、2008年以降に同社のセットで遊びが広まったため、遊びそのものの呼び名にもなりました。ラウンドネット(Roundnet) は競技としての一般名で、競技団体はこちらを使います。
| スパイクボール | ラウンドネット | |
|---|---|---|
| 言葉の意味 | Spikeball Inc. のブランド名・商品名 | 競技の一般名 |
| 使っているところ | Spikeball Inc.(独自の大会シリーズ「Spikeball Tour Series」も開催) | 国際ラウンドネット連盟(IRF)、USA Roundnet、Roundnet Japan などの競技団体 |
| ルール | Spikeball Inc. が独自のルールを公開。11・15・21点のいずれかで、2点差をつけて勝ち。レシーバー以外はネットから7フィート(約2.1m)以上離れて始める。外周や No Hit Zone の記載はない | IRF の公式ルール。15点か21点で、2点差をつけて勝ち。外周は半径8.5m、No Hit Zone は半径100cm |
| 道具 | Spikeball ブランドのセット | 複数のメーカーのセットとボール。大会は IRF 公認の道具を使う |
米国では以前、Spikeball Inc. が運営する Spikeball Roundnet Association(SRA)が事実上の統括団体でしたが、その後、会社から独立した統括団体として USA Roundnet が作られました。遊びで使う分にはどちらのルールでもほとんど同じですが、大会に出るときはどちらのルールかを確かめましょう。
必要な道具と準備
スパイクボールは道具が少なく、組み立ても数分で終わります。ラウンドネットとボールがあれば、あとは4人が動けるスペースだけで始められます。
- ラウンドネット(セット) — 円形の枠に脚を差し込み、上面にネットを張ったもの。ピンと張るとトランポリンのように弾みます。折りたたんで持ち運べます
- ボール — 手のひらに収まる柔らかいボール。空気圧で弾み方が変わるので、空気入れと予備球があると安心です
- ラインの目印 — サーブラインと No Hit Zone(ノーヒットゾーン)の円を、チョークや紐、屋内ならテープで描きます。円周上に等間隔で印を置くだけでもかまいません
- 広いスペースと柔らかい地面 — ボールは360°どこへでも飛びます。芝生や砂浜なら、ダイブしても痛くありません
公式戦では IRF が認定したセットとボールを使います。
コートと道具の寸法
次の表は、国際ラウンドネット連盟(IRF)の公式ルール(2026年7月17日改訂版)にもとづく数値です。
| 項目 | 規定値 | 許容範囲・備考 |
|---|---|---|
| セットの内径 | 91.4cm(36インチ) | 枠上面の内側で測る |
| セットの高さ | 20.3cm(8インチ) | |
| ネットの張り | 1.5m から落としたボールが 50cm 弾む | ボールの下端で測る |
| ボールの重さ | 85g | ±5g |
| ボールの周囲 | 330mm | ±10mm(2024年版は 29〜31cm) |
| ボールの空気圧 | 2,000〜3,500Pa(0.3〜0.5PSI) | |
| No Hit Zone | 中心から半径 100cm | 2024年版は 91.4cm |
| サーブライン | 中心から半径 2.6m | セットの縁から 2.13m(7フィート) |
| コートの外周 | 中心から半径 8.5m | 線上はイン。サーブには適用しない |
外周の線は2024年版にはなく、当時は「10m × 10m 以上を推奨、アウトはなし」でした。古い解説には「境界線がない」とあることがあるので、大会前には最新版を確認しましょう。
推奨人数・年齢層
| 形式 | 人数 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 公式(2 vs 2) | 4人 | 大会・本格的な練習 |
| 1 vs 1 | 2人 | 少人数での練習 |
公式ルールに年齢の決まりはありません。走る・跳ぶ・飛び込むが多いので、中高生から大人がいちばん楽しめます。
ルール
スパイクボールは「相手が3タッチ以内にネットへ打ち返せなくなるまで、ボールを叩き合う」ゲームです。まずは下の最小ルールだけ覚えれば、その日のうちに遊べます。
あそびかたの流れ(最小ルール)
- ネットを中央に置き、4人でぐるりと囲むように立ちます。味方どうしは隣り合い、サーブする人と受ける人(レシーバー)が向かい合います
- サーブする人は、サーブライン(セットの縁から 2.13m)の外に立ちます
- サーブ: ボールを軽くトスして打ち、ネットに当ててレシーバーへ跳ね返らせます。失敗しても2回まで打てます
- ラリー: 受けたチームは 最大3タッチ でボールをつなぎ、ネットに打ち返します(レシーブ→トス→アタックの要領)
- 今度は相手チームが3タッチで返す番。これを交互に繰り返します
- 次のいずれかが起きたら、相手チームに1点が入ります:
- ボールが地面に落ちた/ネットに当たらなかった
- 打ち返したボールが、ネットより先に枠(リム)や脚に当たった
- 3タッチ以内にネットへ打ち返せなかった
- サーブを2回続けて失敗した
- 21点先取・2点差以上 で勝ちです。公式ルールでは15点か21点で、2ゲーム先取が一般的です
最初は「3タッチ以内にネットへ返す」ことだけを意識すればOKです。
標準ルール(技を加える)
- 360°自由に動く — サーブが打たれたら、ネットの周りをどこへでも動けます
- コンビプレイ — 「受ける→味方が上げる→叩き込む」とつなぐと決定力が上がります。同じ人が2回続けて触るのは原則として反則です
- 片手で打つ — 両手で同時に打つのと、ボールを止める(キャッチする)のは反則です。チームの1タッチ目に体の複数の部分へ同時に当たる場合などは例外です
- サーブの高さ — サーブはレシーバーの肩の高さを超えてはいけません
- 相手のじゃまをしない — 相手の打つ番に、進路や打つ動きをふさぐと「ヒンダー(妨害)」。避ける努力をしなかったなら相手の得点、避けようとしていたならやり直しです
公式競技ルール
国際ルールは IRF が定めています。かつては Spikeball Inc. が運営する Spikeball Roundnet Association(SRA)が米国の事実上の統括団体でしたが、いまは独立した USA Roundnet に移っています。IRF ルール(2026年7月版)のおもなポイントは次のとおりです。
- サーブの手順: 得点を読み上げ、レシーバーの返事を受けて「サービス」と宣言し、3秒以内にトスします。ボールは手から 10cm 以上離れてから打ち、トスした手と同じ手では打てません。踏み出せるのは1歩だけです
- サーブ順: 最初の1点だけ1人が打ち、その後は 得点に関係なく各チームが2本ずつ交互にサーブ します(2024年版までは、得点したチームがサーブを続けていました)
- サーブレシーブは3タッチ: サーブは 3タッチ使って 返さなければならず、1〜2タッチで返すと失点です
- No Hit Zone: 中心から 100cm の円の中では、チームの最後の一打を打てません
- 判定: 審判がいなければ選手どうしで判定し、意見が割れたらラリーをやり直します
日本では Roundnet Japan(日本ラウンドネット協会) が定期的に大会を開いています。
得点計算の例
得点は、サーブ側・レシーブ側に関係なく、ラリーに勝ったほうに1点が入る「ラリーポイント制」です。
- 例1:3タッチで返せなかった — 灰色チームがレシーブ→トスまではつないだものの、3タッチ目がネットに届かず地面に落ちました。緑チームに1点で、5-3 なら 6-3 になります
- 例2:リムに当たった — 灰色チームのアタックが、ネットより先に枠に当たりました。緑チームに1点。枠に触れずネットの端で向きが変わる「ポケット」ならラリー中は有効なので、見分けが大事です
- 例3:20-20 から — 21点ゲームで 20-20 になったら、2点差がつくまで続けて 22-20 や 27-25 で決着します。大会によっては「25点で打ち止め(24-24 なら次の1点で決着)」というハードキャップを設けます
図:ネットの面に当たって跳ね返れば有効(緑の輪)。枠に先に当たる、ネットに届かず地面に落ちる、は打ったチームの失点(赤い×)です。
よくある反則・判定の迷いどころ
以下は IRF 公式ルール(2026年7月版)での扱いです。
- ポケット — ラリー中は有効です。サーブのときだけ、左右の端で横へ切り返すものと、奥側に当たって前へ出ないものがフォルトになります
- ロールアップ — ネットの面に乗ったボールが転がって枠にふれ、外へ出た場合は有効です。最初に枠へ当たった場合とは違います
- No Hit Zone の踏み込み — 最後の一打の踏み込みやフォロースルーで円の中に触れたら失点。一度円に入った人は、両足を円の外に着き直すまで最後の一打を打てません
- セットに触れる — ラリー中に体や落とした帽子がセットに触れたら、そのチームの失点です
- ネット際の妨害 — 相手がネットから腕の届く範囲で打つとき、守る側は枠の真上の「見えない円柱」に入ってはいけません。入ると相手の得点です
図:左は最後の一打で No Hit Zone(緑の円)に踏み込んだ反則、右はサーブがレシーバーの肩の高さ(灰色の破線)を超えたフォルトです。
楽しむコツ
初心者がつまずきやすい点
- 静止して打とうとする — 相手が打つ瞬間に軽く跳ねて、どちらへも一歩目を出せる姿勢に
- 強く叩きすぎる — 力むとリムに当たりやすい。まずはネットの中央に確実に
- 3タッチ目で慌てる — 1タッチ目を高く上げれば、後が楽になります
盛り上げる工夫
- ペアで「セット → アタック」ができると、一気に競技らしくなります
- 砂浜なら飛び込んでのレシーブも怖くありません
- 4人で完結し、道具もバッグ1つなので、ピクニックの脇に置きやすいゲームです
年齢別のアレンジ
- 子ども: ボールの空気を少し抜いて弾みをおさえ、サーブラインを近くに
- 大人ビギナー: 勝ち負けより「何回つなげるか」を数える協力ラリーから
- 競技志向: 認定品と、No Hit Zone・サーブラインを引いた公式ルールで
日本で遊ぶときの工夫
- 場所選び — 公園の芝生、河川敷、砂浜が向いています。人の多い公園では端のほうで、周りに声をかけてから始めましょう
- ライン引き — 2.6m に切った紐の端をセットの中心に置き、ぐるりと回して印をつけると、きれいなサーブラインの円になります
- 暑さ対策 — 夏の砂浜や芝生はかなりの運動量です。1ゲームごとに水分をとりましょう
- 仲間探し — Roundnet Japan(日本ラウンドネット協会)の大会や、各地のラウンドネットのグループに参加できます
よくある質問
Q. コートの広さはどれくらい必要?
IRF の公式ルールでは、セットを中心にした半径 8.5m の円がコートで、直径にすると 17m です。遊びならもっと狭くてもラリーはできますが、ボールがどの方向にも飛ぶので、周りに人や物がない場所を選びましょう。
Q. 何点で勝ち?
公式ルールでは1ゲーム15点か21点で、2点差がつくまで続けます。試合は2ゲーム先取が一般的です。遊びなら短いゲームにして、ペアを入れ替えながら楽しむのもおすすめです。
Q. 芝生でもできる?
できます。ダイブしても痛くないので、むしろ向いています。セットの脚が沈んだり傾いたりしない平らな場所を選び、ネットの張りが均一か最初に確かめましょう。
Q. 子どもは何歳から遊べる?
公式の年齢制限はありません。ボールを片手で打ち返せれば遊べるので、小学生くらいからが目安です。ボールの空気を少し抜き、サーブの距離を近くすると、ラリーが続きやすくなります。
Q. サーブは何回打てる?
1点につき2回までです。2本続けてフォルトなら相手の得点になります。フォルトを宣告できるのは受ける側だけで、受ける側がそのままプレーを続けることもできます。
もっと知りたい人へ
- 国際ラウンドネット連盟(IRF)公式ルール — 最新版の英文ルール PDF
- USA Roundnet — 米国の統括団体(Spikeball Inc. から独立した経緯)
- Spikeball Inc. 公式ルール(英語) — 会社が公開している独自ルール
- Roundnet(英語版 Wikipedia) — 歴史と呼び名
- Roundnet Japan(日本ラウンドネット協会) — 国内の大会情報
- 関連: ラダーゴルフ、コーンホール、カバディ — 仲間内で盛り上がる屋外ゲーム
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