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ゲートボールのルールと打ち方|グラウンド・ゴルフとの違い・コート寸法を図解

地域:
日本
タグ:
中規模, 打球, アジア, 日本発, 団体戦, シニア向け, 競技性高

この記事の要点

人数
6–10 人
試合の長さ
1試合30分(公式)
道具
スティック、ボール10個(赤5・白5)、ゲート3つ、ゴールポール
広さ
内野15m × 20m+外野。全体で約17m × 22m
目次 (8)
  1. このゲームはどんなもの?
  2. 必要な道具と準備
  3. 推奨人数・年齢層
  4. ルール
  5. 楽しむコツ
  6. 日本で遊ぶときの工夫
  7. よくある質問
  8. もっと知りたい人へ
ゲートボールのT字型スティック、白ボール、赤白ゲートが芝生に置かれているイラスト
ゲートボールのT字スティック、ボール、ゲート(門)

このゲームはどんなもの?

ゲートボール(Gateball)は、1947年に北海道芽室町の 鈴木栄治(のちに 和伸 に改名)が考案した日本発祥の球技です。 クロッケーをヒントに、戦後の物資不足のなかで手づくりのスティックとボールを用意し、子どもたちが気軽に遊べるようにしたのが始まりです。

T字型のスティックで赤または白のボールを打ち、3つのゲート(門) を順番に通過させ、 最後に ゴールポール に当てて完了します。1チーム5人・計10人の5対5で、 30分 の試合時間内に多く得点したチームが勝ちという団体球技です。

自分のボールを他のボールに当てる「タッチ」と、当てたボールを弾き飛ばす「スパーク」が戦術の核心です。 味方を前へ送り、相手を遠ざける読み合いがあることから、「芝生の将棋」と呼ばれることもあります。

1960年代から高齢者向けスポーツとして全国に広がり、団体ごとに違っていたルールを統一するため、1984年に日本ゲートボール連合(JGU)が設立されました。 1985年には 世界ゲートボール連合(WGU) が発足し、日本ゲートボール連合によれば、現在は50以上の国と地域に広がっています。

スティックで打たれた白いボールが芝生を転がり、ゲート(門)をくぐり抜けるアニメーション

ゲートボールのコートを上から見た図。濃い灰色の矢印が内野の横20mと縦15m、橙の矢印が右下の第1コーナーから第1ゲートまでの4m、緑の矢印が右上の第2コーナーから第2ゲートまでの12m。灰色の短い線が3つのゲート、中央の橙の丸がゴールポール、右下の橙の破線がスタートエリア

図:WGU 規定のコート。縦横の比は実寸どおりですが、ゲートは見やすく大きめに描いています。外周の薄い帯が外野です。

ゲートボールとグラウンド・ゴルフ・クロッケーの違い

公園でスティックやクラブを使う球技はいくつもあり、よく混同されます。ゲートボールはチームで得点を競うのに対し、グラウンド・ゴルフはゴルフと同じく少ない打数を競う競技です。打数を競うパークゴルフやマレットゴルフも、グラウンド・ゴルフに近い仲間です。

ゲートボールグラウンド・ゴルフクロッケー(ゴルフクロッケー)
生まれ1947年、北海道芽室町1982年、鳥取県泊村(現・湯梨浜町)1850年代に英国で流行(アイルランドから伝わったとされる)
形式1チーム5人の5対51人ずつ打数を数える1対1または2対2
目標3つのゲートを順に通し、ゴールポールに当てるボールをホールポストに入れる(「トマリ」)6つのフープを1つずつ争って通す
場所内野 15m × 20m標準コースは50m・30m・25m・15mを各2ホールの計8ホール32.0m × 25.6m
勝ち方30分終了時に得点の多いチーム合計打数の少ない人。ホールインワンは3打引く7・13・19点のマッチで過半数

グラウンド・ゴルフの数値は日本グラウンド・ゴルフ協会のルールによります。クロッケーの比較はクロッケーの記事にも表があります。

必要な道具と準備

ゲートボールは道具の種類こそ決まっていますが、公式セットさえ用意すれば準備は難しくありません。平らな広場と、コートを区切る道具があればすぐに始められます。

  • スティック — ヘッドとシャフトからなるT字型の打具。ヘッドの両端の面(フェイス)でボールを打ちます
  • ボール — 合成樹脂の球が10個1組。赤ボール5個に奇数(1・3・5・7・9)、白ボール5個に偶数(2・4・6・8・10)の番号が入っています
  • ゲート — コの字型の丸棒の門が3つ。決められた位置に、決められた向きで立てます
  • ゴールポール — コート中央に立てる丸棒。第3ゲートを通過したボールをこれに当てると「上がり」です
  • ゼッケン — 打順の番号を胸と背中(または胸)に付けます
  • タイマーとスコア — 30分の時間と各打者の得点を管理します

まずは公民館や老人クラブの貸し出し道具で打つ感覚をつかみ、続けたくなったら認定品を買うのがおすすめです(JGU の認定用品工業会の加盟は2025年4月時点で6社)。場所は、10個のボールが転がっても安全な、平らで広い芝生やグラウンドを選びましょう。

コートと道具の寸法

下の表は、世界ゲートボール連合(WGU)の「Official Gateball Rules 2025」と日本ゲートボール連合(JGU)の用具紹介に基づく規定です。国内大会は JGU の競技規則に従います。

項目規定値許容範囲・備考
内野(コート)縦15m × 横20m の長方形外周の内側ラインは幅5cmが原則
外野内野の外側、幅1m(原則)50cm〜1m の範囲で設定
スタートエリア第4ライン上、第1コーナーから1〜3mの区間の外側外野の中の長方形
第1ゲート第1コーナーから第1ラインに沿って4m、そこから内側へ2m第4ライン側から第2ライン側へ通過
第2ゲート第2コーナーから第2ラインに沿って12m、そこから内側へ2m第1ライン側から第3ライン側へ通過
第3ゲート第4ラインの中央から内側へ2m第3ライン側から第1ライン側へ通過
ゲート内幅22cm、高さ19cm直径1cm(±1mm)の丸棒、地面に垂直
ゴールポールコート中央、地上20cm直径2cm(±1mm)
ボール直径7.5cm、重さ230g直径 ±0.7mm、重さ ±10g
スティックシャフト50cm以上(グリップ含む)ヘッドの長さ18〜24cm、フェイスの直径3.5〜5cm
ゼッケン打順の番号、高さ10cm以上胸と背中、または胸

ゲートの内幅22cmはボール3個分ほど。クロッケーより通しやすいかわりに、10個のボールが狭いコートでぶつかり合います。

推奨人数・年齢層

形式人数備考
公式戦5対5(計10人)1チーム5人+交代要員3人まで、監督1人
練習・レクリエーション3対3など少人数番号の少ない変形で気軽に

日本ではシニア層に広く普及していますが、日本ゲートボール連合は「8歳の女の子と93歳のおじいさんが同じチームでプレーできる」と紹介しており、障がいの有無にも関係なく一緒に遊べるスポーツです。

ルール

ゲートボールは「自分のボールを3つのゲートに順番にくぐらせ、最後にゴールポールへ当てる」ことを競う団体競技です。まずは下の最小ルールだけ覚えれば、その日のうちにチームで遊べます。

あそびかたの流れ(最小ルール)

  1. 赤・白の2チームに分かれ、各チーム5人がそれぞれボールの番号を担当します(赤チームは奇数の1・3・5・7・9、白チームは偶数の2・4・6・8・10)
  2. 1番から10番まで、番号順に1人ずつ打ちます(赤と白が交互になります)。これを30分間くり返します
  3. 最初の1打(スタート打撃)は、スタートエリアに置いたボールを打って 第1ゲート を通します。通らなければボールをコートから出し、次の番に打ち直します
  4. 第1→第2→第3ゲートの順 に通過させます。ゲートを1つ通過するたびに1点 で、通過するともう1打(継続打撃)できます
  5. 3つのゲートをすべて通過したら、コート中央の ゴールポールに当てて「上がり」。これで 2点 が入り、1人の最高点はゲート3点+上がり2点の 5点 です
  6. タッチとスパーク — 自分のボールを打って他のボールに当てることを「タッチ」といいます。タッチしたら、自分のボールを足で踏み、当てたボールをくっつけて置き、自分のボールを打って相手ボールだけを弾き飛ばします(スパーク)。スパークが成功すると、もう1打できます
  7. 30分の試合時間 が終わったら、合計得点の多いチームの勝ちです

最初は「ゲートを順番にくぐらせて、最後にポールへ当てる」ことだけ意識すればOK。慣れてきたら、次の標準ルールでタッチとスパークを使った攻防を少しずつ足していきましょう。

標準ルール(技を加える)

  • 打ち方 — スティックのフェイスでボールを打ちます。フェイスをボールに付けたまま 押し出すのは反則 です。力ではなく、方向と距離のコントロールが命です
  • スパークの使い方 — スパークは、味方ボールを有利な位置へ運ぶ「送り込み」にも、相手ボールを場外へ飛ばす「妨害」にも使えます。ここが戦術の核心です
  • アウトボール — 内野から外野へ出たボールは「アウトボール」になり、次の番はその位置から内野へ打ち戻すところから始まります。アウトボールを打って内野のボールに当てると反則です
  • 打順の管理 — 自分の番号が来るまで打てず、呼ばれたら10秒以内に打つ必要があります。チームで「次は◯番」と声を掛け合いましょう
  • 陣形と連係 — どのボールを先にゲートへ通すか、どのボールを妨害役に回すかをチームで役割分担すると、一気に戦略的になります

公式競技ルール

WGU の Official Gateball Rules 2025 は、世界選手権とアジア選手権に適用される国際ルールです(国内は JGU の競技規則)。主な規定は次のとおりです。

  • 打順と時間 — 1番から10番の順で打ち、呼ばれてから10秒以内に打撃またはスパークをしないと「タイムオーバー」の反則です
  • 継続打撃 — ゲート通過で1回、スパーク成功で1回もらえます。同じ打撃でゲート通過とタッチが同時に起きたら、スパークのあと2回打てます
  • スパークの成立 — 弾いたボールが自分のボールから10cm以上離れるか、上がるか、アウトボールになれば成功です
  • タッチの制限 — 第1ゲートを通過していないボールはタッチできません。継続打撃の中で、一度スパークしたボールに再びタッチすると反則です
  • パーフェクトゲーム — どちらかのチームが25点(5人全員が上がり)に達すると、その時点で試合が終わります
  • 同点 — 上がった人数、第3ゲート通過の人数、第2ゲート通過の人数の順で比べます。それでも決まらなければ、第1ゲートの通過を競う決定戦を行うか、引き分けとします

世界ゲートボール選手権は1986年に北海道で第1回が開かれ、1994年からは4年に一度の開催です。

得点計算の例

例1:1人の最高点。 スタート打撃で第1ゲート(1点)、その後第2ゲート(2点)、第3ゲート(3点)、ゴールポールで上がり(5点)。5人全員が上がれば25点のパーフェクトゲームで、試合はそこで終わります。

例2:同点のとき。 30分終了時に赤チーム18点、白チーム18点。赤は上がりが2人、白は3人なら、上がった人数が多い白チームの勝ち です。上がりの人数も同じなら、第3ゲートを通過した人数で比べます。

例3:ゲート通過とタッチが同時。 第2ゲートを通過したボールが、そのまま別のボールにタッチしました。まずスパークをし、そのあと 2回 続けて打てます。

コートを上から見た図。緑の破線と矢印が、右下のスタートエリアから第1・第2・第3ゲートを順に通り中央の橙のゴールポールに当たるまでの道筋。各ゲートの緑の輪が1点、ポールの二重の緑の輪が上がりの2点

図:1つのボールが5点を取るまでの流れ。緑の輪1つが1点、二重の輪が2点です。ふつうは何度かの番に分けて進みます。

よくある反則・判定の迷いどころ

WGU の Official Gateball Rules 2025 での扱いです。反則をすると、多くの場合その打者の番は終わり、自分のボールがアウトボールになります。

  • 押し出し・二度打ち — フェイスをボールに付けたまま押し出す、1回のスイングで2度当てる、フェイス以外の部分で打つ、は打撃の反則です
  • スティックが他のボールに触れる — 打つときにスティックが他のボールに触れると反則です
  • スパークで足からボールが逃げる — スパークのとき、踏んでいる自分のボールが足の下から抜け出すと反則です。足だけを打ってしまうのも反則です
  • 10cm 未満のスパーク — 弾いたボールが自分のボールから10cm以上離れずに止まると、スパークの反則です
  • ボールに触る — ルールで認められた場面以外で、打者がボールに手などで触れると反則です
  • ゲート通過の判定 — ボールが表側から裏側へ、ゲートライン(ゲートの脚を結ぶ線)を完全に越えたときに通過です。アウトボールを打ってそのままゲートを通っても通過になりません

3つのパネル。左は緑の自分のボールが灰色のボールに当たり緑の輪(タッチ)。中央は三角の人が緑のボールを踏み、灰色のボールが弾かれて緑の輪、橙の矢印が10cm以上の距離(スパーク成功)。右は灰色のボールが10cm未満しか離れず赤い×(反則)

図:タッチとスパーク。三角は自分のボールを踏んでいる打者です。スパークでは、弾いたボールが10cm以上離れれば成功です。

楽しむコツ

打ち方(ゴルフスタイルとクロッケースタイル)

日本ゲートボール連合の入門教材は、スイングの型を2つ紹介しています。どちらで打ってもルール上の違いはないので、狙いやすいほうを選びます。

  • ゴルフスタイル — ボールの横に立ち、体を打つ方向に対して横向きにして、パターのようにスティックを振ります
  • クロッケースタイル — 打つ方向を向いてボールの後ろに立ち、スティックを体の前で振り子のように前後に振ります

どちらの型でも、小さく振ってフェイスの中心で打つこと、フェイスをボールに付けたまま押し出さないこと(打撃の反則)が基本です。スパークのときは、自分のボールを片足でしっかり踏み、そのボールを打って相手のボールだけを弾きます。

初心者がつまずきやすい点

  • スティックの振り方 — 野球やゴルフのような大振りではなく、小さく振ってフェイスの中心で打ちます。押し出すと反則になるので注意
  • 番号順を忘れる — 呼ばれてから10秒以内に打つ必要があります。チームで声掛けして順番を確認しましょう
  • スパークを活かさない — タッチしたら必ずスパークします。どこへ弾くかを決めてから足を置きましょう

盛り上げる工夫

  • チームで事前に作戦を立て、どのボールを先に通過させるかを決めておく
  • スパークで相手のボールを場外に弾き出すと歓声が上がる
  • 30分という時間制限が終盤の緊張感を生む。残り時間の管理が勝敗を分ける

年齢別のアレンジ

  • 子ども: コートを小さく、ゲートを広げ、スパークなしで始める
  • シニア: 歩きながら打つため体への負担が少なく、長く続けられる
  • 競技志向: 公式コート・タイマー・審判を置いたトーナメント形式

日本で遊ぶときの工夫

  • 日本ゲートボール連合(JGU) が都道府県の団体を通じて普及を進め、全日本選手権のほか、ジュニア、高校、社会人、世代交流などの全国大会を開いています
  • 審判・指導者 — JGU は公認審判員と公認スポーツ指導者の資格制度を設けています
  • 場所 — 公園の広い芝生や土のグラウンドが一般的です。人工芝や室内では、打ち込まずに置ける据え置き型のゲート・ポールを使います
  • 体験 — 地域の老人クラブや市民センターで体験できることも多く、JGU もジュニア・ユース向けの体験会を各地で開いています

よくある質問

Q. ゲートボールのパーフェクトゲームは何点?

25点です。 1人の最高点は5点(第1・第2・第3ゲートの通過で各1点、ゴールポールに当てる「上がり」で2点)で、1チーム5人全員が上がると5点×5人=25点のパーフェクトゲームになり、その時点で試合が終わります。30分の試合時間の途中でも、25点に達した時点で終了です。

Q. ゲートボールのコートの広さは?

公式の内野は縦15m × 横20mの長方形で、その外側に幅1m(50cm〜1m)の外野を設けます。外野まで含めると、およそ17m × 22mの平らな場所が必要です。

Q. 何点取れば勝ちですか?

決まった点数先取ではなく、30分の試合時間が終わったときに合計得点の多いチームの勝ちです。1人の最高点は5点、チームの最高点は25点です。25点に達するとパーフェクトゲームとなり、その時点で試合が終わります。

Q. 1チーム何人でやる? ボールの色は?

公式戦は1チーム5人の5対5(計10人)で、交代要員は3人までです。チームはボールの色で分かれ、赤チームが奇数(1・3・5・7・9番)の赤ボール、白チームが偶数(2・4・6・8・10番)の白ボールを打ちます。練習なら3対3などの少人数でも遊べます。

Q. 子どもや若い人でも楽しめますか?

楽しめます。もともと子どもの遊びとして考案された競技で、JGU は全国ジュニア大会や全国高校選手権も開いています。力より方向と距離のコントロールが大切なので、大人と子どもが同じチームで戦えます。

Q. 芝生以外の場所でもできますか?

できます。平らでよく整備された土のグラウンドでもよく行われます。人工芝や室内など地面にゲートを打ち込めない場所では、置くだけで使える据え置き型のゲートやポールを使います。

Q. 英語では何という? 「門球」とは?

英語でも Gateball(ゲートボール)で、世界ゲートボール連合(World Gateball Union)の名前にも使われています。中国語では「门球(門球)」と書き、ゲート(門)を通す球技という意味です。中国語版 Wikipedia によると、中国には1983年に紹介されました。

Q. クロッケーとの違いは?

どちらもボールを打って門をくぐらせる競技ですが、ゲートボールは5人1チームの団体戦で、ゲートは3つ、試合時間は30分です。相手ボールを弾くとき、クロッケーでは自分のボールを踏みませんが、ゲートボールでは自分のボールを足で踏んで打ちます。

もっと知りたい人へ

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