クロッケー入門 — 英国発、槌でボールを打ち抜く芝生のストラテジーゲーム
- 人数:
- 2–6 人
- 地域:
- UK
- タグ:
- 少人数, 中規模, 打球, 欧州, 英国, 家族向け, 競技性高
このゲームはどんなもの?
クロッケー(Croquet)は、19世紀の英国アイルランドで生まれ、ヴィクトリア朝時代に英国全土へ広まった芝生のゲームです。 木製の槌(マレット)でカラーボールを打ち、地面に刺したU字型の金属製フープ(ウィケット)を 決まった順番でくぐらせながら、最後に「ペグ(中央の杭)」を打つことで1周完了、勝利を目指します。
単純に見えて、相手のボールをわざと遠ざける「クロケット」という妨害ショットが戦術の核心。 「芝生のチェス」とも呼ばれる奥深さが魅力です。
英国ではガーデンパーティーの定番であり、世界クロッケー協会(WCA)が国際大会を主催しています。
必要な道具と準備
クロッケーは道具さえそろえば、平らな芝生ですぐに始められます。最低限、マレット・ボール・ウィケット・ペグ、そして平らな芝生があれば遊べます。
- マレット — ボールを打つ木製の槌。円柱形(または角柱形)のヘッドに長い柄が付き、ゴルフのパターのように両手で構えて打ちます。長さは子供用の短いものから大人用まで各種あります
- ボール — 直径約9〜9.2cm、重さ約450gの着色ボール。基本は 青・赤・黒・黄 の4色で、この順に打ちます。ダブルスでは青+黒 対 赤+黄 に分かれます(6色セットでは緑・ピンク・茶・白を追加)
- ウィケット(フープ) — 地面に刺すU字型の金属フープ。高さ約30cm、幅はボールがぎりぎり通る約10cm。標準コースには 6個 並べます(家庭用セットでは9〜12個入りも一般的)
- ペグ(中央杭) — コート中央に立てる目標の杭。全ウィケットを通過したあと、最後にこのペグに当てて1周完了です
- コート(芝生) — 平らな長方形の芝生。公式は32m × 25.6mですが、家庭の庭では半分以下でも十分。短く刈り込んだ芝ほどボールがよく転がります
家庭用の入門セットは3,000〜8,000円ほどで、マレット・ボール・ウィケット・ペグが一式そろいます。まずは樹脂製のレジャーセットで打つ感覚をつかみ、はまってきたら本格的な木製マレットや競技用ボールに買い替えるのがおすすめです。場所は自宅の庭のほか、公園の芝生広場など、ボールを転がしても他の人に当たらない平らなスペースを選びましょう。
推奨人数・年齢層
| 形式 | 人数 |
|---|---|
| 個人戦 | 2人または4人(各1色) |
| ペア戦(ダブルス) | 2ペア(各ペアが2色) |
8歳程度から大人まで、力より狙いと戦術が勝負なので年齢差が出にくい競技です。
ルール
クロッケーは「マレットでボールを打ち、決められた順番でウィケット(門)をくぐらせる」ゲームです。ルールには大きく2系統あり、初心者はまず、みんなが同じフープを目指す ゴルフクロッケー から始めるのが一番わかりやすくおすすめです。まずは下の最小ルールだけ覚えれば、その日のうちに遊べます。
あそびかたの流れ(最小ルール)
- コート上にウィケットを並べ、中央にペグを立てます(まずは6ウィケット版がおすすめ)
- 打つ順番を 青→赤→黒→黄 の順に決めます。ダブルスは青+黒チーム 対 赤+黄チーム
- 各プレイヤーは自分の番に 1回だけ マレットでボールを打ちます(追加打はありません)
- 全員が 同じ1番ウィケット を目指し、順番に1打ずつ打ち進めます
- 最初にそのウィケットを正しくくぐらせたプレイヤー(チーム)が その門の1点 を獲得します
- 点が入ったら、全員そのままの位置から次の 2番ウィケット を目指します。これを繰り返します
- 先に既定の得点(6ウィケットなら先に4点、または全ウィケット通過)に達したプレイヤー・チームの勝ちです
最初は「次のウィケットに近づけて、くぐらせる」ことだけ意識すればOK。相手より先にくぐれば得点なので、自然と「相手を邪魔する」駆け引きも生まれます。慣れてきたら、次のアソシエーションクロッケーの技を少しずつ足していきましょう。
標準ルール(技を加える)
- ロケット(相手球に当てる) — 本格的なアソシエーションクロッケーでは、自分のボールを他のボールに当てる「ロケット」を決めると 追加のショット がもらえます
- クロケット・ショット — ロケットの直後、自分のボールを当てた相手ボールに くっつけて置き、そこから打ちます。相手を遠くへ飛ばしたり、自分を有利な位置へ運んだりできます。これがゲーム名の由来で、戦術の核心です
- 継続打(コンティニュエーション) — ウィケットを正しくくぐると、追加でもう1打が得られます。ロケット→クロケット→継続打とつなげて、一度の番で連続得点する「ブレイク」を狙えます
- 順番と方向 — ウィケットをくぐる順序と方向は厳密に決まっており、逆順・逆方向ではカウントされません。コート外に出たボールはコート際に戻して再開します
公式競技ルール
世界クロッケー連盟(WCF: World Croquet Federation)が国際ルールを管轄し、アソシエーションクロッケー(6ウィケット・ブレイクを駆使する本格版)と、より入門的な ゴルフクロッケー の2種目で世界選手権を毎年開催しています。公式コートの寸法(32m × 25.6m)、6つのウィケットとペグの正確な配置、ボールの規格、ハンディキャップ制度などが細かく定められています。日本では 日本クロッケー協会 が体験会や大会を主催しており、地域のクラブに参加すれば本格的なルールで楽しめます。
楽しむコツ
初心者がつまずきやすい点
- 強く打ちすぎる — 芝生で転がるため、加減が大切。最初は軽く、狙いを定めてから打つ
- クロケットを忘れる — 相手ボールに当たった後の追加打を使い忘れると大きな損失
- ウィケットの順番を確認しない — 間違った順番でくぐっても得点にならない
盛り上げる工夫
- クロケット(妨害ショット)で相手を遠ざけると歓声が上がる。積極的に狙ってみよう
- 4人対戦でペア組むと会話が弾む。作戦会議がゲームを面白くする
- 英国ガーデンパーティー風に、サンドイッチや紅茶を持参してゆったり楽しむのが本場流
年齢別のアレンジ
- 子供: ウィケット数を4本に減らし、コートを小さく。ルールもクロケットなしでシンプルに
- シニア: 立ったままゆっくりマレットを振れる。力が要らないのでシニアに人気
- 競技志向: 6ウィケット・公式コート・タイムド形式
日本で遊ぶときの工夫
- 国内でも Amazon・楽天でセットが入手可能(樹脂製入門セットあり)
- 芝生の公園があればOK。広い場所が用意できなければコートを縮小して
- 日本クロッケー協会 が体験会・大会を開催
もっと知りたい人へ
- World Croquet Federation (WCF) — 国際競技規則・大会情報
- The Croquet Association (英国) — 本場の大会・クラブ情報
- 関連: ゲートボール、モルック、ペタンク — 同じく芝生で打つ・投げる系ゲーム