ベントグラス(クリーピングベント)
Agrostis stolonifera
数ミリまで低く刈れる唯一の実用芝で、ゴルフのグリーンに使われる。密度と美しさは随一だが、毎日の刈込・散水・病害対策が要る。家庭向きではない。
基本データ
| 科 | Poaceae |
|---|---|
| 生育型 | 寒地型 |
| 暑さ耐性 | ●●●●● |
| 寒さ耐性 | ●●●●● |
| 日陰耐性 | ●●●●● |
| 踏圧耐性 | ●●●●● |
| 乾燥耐性 | ●●●●● |
| 刈高 | 3–10 mm |
| 繁殖法 | 種子 / 切芝 |
| 管理度 | 手間がかかる |
| 原産地 | ヨーロッパ, アジア, 北アフリカ |
育つ環境
| 耐寒ゾーン(USDA) | 4–8 |
|---|---|
| 日照条件 | 日なた |
| 水やり | 多め |
| 生長の速さ | 速い |
| 適した土壌pH | 5.5–6.5 |
| 出やすい病害虫 | ダラースポット / ブラウンパッチ / ピシウム病 / 雪腐病 / フェアリーリング / サッチの蓄積 |
育て方
気候と日照
寒地型で、ゴルフ場のグリーンに使われる超低刈り向けの芝。5mm前後で刈れる密度が持ち味だが、その管理は毎日の刈込と散水・薬剤散布を前提とする。家庭の庭に入れると、ほぼ確実に手に負えなくなる。日なたと風通しが必須。
植えつけ
種子または栄養体。細かい砂を主体とした床土を作り、排水層まで設計するのが本来の作り方。土壌を整えずに播くと、夏に根が張れず溶ける。
水やり
もっとも水を要求する芝。夏は朝の散水に加え、日中に葉面を冷やす散水(シリンジング)が要る。
刈込
刈高3〜10mm。生育期は毎日、少なくとも隔日。リール式の専用機が要り、ロータリー式では刈れない。
施肥
少量を高頻度に。液肥で薄く効かせるのが基本で、一度に効かせると病気と徒長を招く。
病害虫と冬越し
ダラースポット、ブラウンパッチ、ピシウム、雪腐病、フェアリーリングと、およそ芝の病気を一通り引き受ける。サッチも溜まりやすく、定期的な更新作業(エアレーション・目砂)が前提になる。家庭で選ぶ理由はほぼ無いが、どういう管理で成り立っている芝なのかを知る意味はある。